MFDレイル―政策金融機関KfWが最大2億ユーロ融資―

ドイツ復興金融公庫(KfW、フランクフルト)は20日、国際プロジェクト・輸出ファイナンスを手がける傘下のKfW IPEXバンクが物流分野のスタートアップ企業であるスイスのMFDレイルに最大2億ユーロ強を融資すると発表した。トラック輸送に比べて環境負荷が小さい鉄道貨物輸送を促進する考え。

MFDレイルは鉄道と他の輸送手段を組み合わせた複合輸送を手がける企業で、チューリヒ南部のチャムに拠点を置く。設立から間もないことから、ウエッブサイトは現在、準備中だ。米プライベートエクイティのオークツリーが出資している。

KfW IPEXバンクはMFDレイルの貨車調達を支援するために1億500万ユーロを融資。必要に応じて最大1億ユーロを上乗せする。

鉄道貨物は輸送トンキロ当たりの二酸化炭素(CO2)排出量がトラック輸送の6分の1にとどまる。このため鉄道貨物の促進団体であるレイル・フライト・フォワード・イニシアチブは欧州の貨物輸送に占める鉄道の割合を2030年までに現在の18%から30%に引き上げる目標を設定。MFDレイルは業務を通してこの目標の実現に貢献する考えだ。欧州では鉄道を利用した複合輸送の需要が速いスピードで拡大しているという。

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