ドイツ連邦統計局が10月29日発表した同月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比で0.2%低下し、インフレ率は2カ月連続でマイナスとなった。新型コロナ危機で冷え込んだ景気のてこ入れ策として付加価値税(VAT)が7月1日付で引き下げられたことから、インフレ率は7月がマイナス0.1%、8月が0.0%、9月がマイナス0.2%と低迷が続いている。
10月はエネルギー価格が6.8%低下し、全体を強く押し下げた。食料品は1.4%上昇し、上げ幅は前月の0.6%から拡大している。物価に占める比重が53%に上るサービスは上げ幅が前月と同じ1.0%だった。
前月比のインフレ率は0.1%で、前月の同マイナス0.2%から0.3ポイント上昇した。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比がマイナス0.5%、前月比が横ばいだった。