独機械業界、印を除きBRICs事業が回復

ドイツ機械工業連盟(VDMA)は12日、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)4カ国における独機械メーカーの事業状況を発表した。インドを除く3カ国は新型コロナウイルス感染症流行の影響から大きく回復している。

加盟企業が4カ国で展開する子会社およそ500社を対象に10月10日から30日にかけて実施したアンケート調査によると、中国では事業の現状を「良い」とする回答が全体の3分の1を占めた。「満足できる」も51%に上っており、VDMAは「(現地市場は)すでに正常化している」との見方を示した。特にフルードパワー、駆動技術、電気オートメーション技術が好調という。工作機械はこれまでに引き続き現状を「悪い」と判断する企業の割合が最も高かった。

ロシアでは現状を「良い」とする回答が49%、「満足できる」が48%に達した。市場はコロナ危機にもかかわらず成長しており、ドイツから同国への1~8月の機械輸出は前年同期を上回った。輸出先上位10カ国で増加したのはロシアだけという。

ブラジルでは現状を「良い」とする回答が26%、「満足できる」が49%に上った。春のアンケートでは半数以上が「悪い」と答えており、市場は急速に回復している。今後6カ月の業績「拡大」を見込む企業は全体の3分の2を占めており、「縮小」は3%にとどまった。

インドでは現状を「良い」とする回答が11%に過ぎなかった。3月下旬に導入された厳しいロックダウン(都市封鎖)の影響がなお強く残っている。現地の機械市場がコロナ危機前の水準に回復するのは2022年になる見通しだ。

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