独新興企業と開発会社、小型航空機の量産化に向けて戦略提携

ドイツの航空分野の新興企業であるフラウンドルファー・エアロノーティックスとショーカーの開発で知られるデザイン・開発会社のUedelhoven Studiosが戦略提携し、旅客・貨物輸送用の小型航空機の量産化に取り組んでいる。

2021年に最初のモデルとなる2人乗りの「Tensor 600X」を市場投入する計画。同モデルは約600キロメートルの飛行が可能。2023年には、「Tensor 800X」の市場投入を計画している。「Tensor 800X」は、「Tensor 600X」より大型で、空飛ぶタクシーや物流サービスなどの商用利用が可能という。Uedelhoven Studiosはショーカーなど自動車の設計・開発で培ったノウハウを提供する。

両社が開発する小型航空機「Tensor」は、「発展型エアモビリティ(AAM:Advanced Air Mobility: AAM)」と呼ばれる分野への市場参入を計画している。「Tensor」は、ヘリコプターよりも速く、安全で、騒音が小さく、コストも低い航空機で、旅客輸送にも貨物輸送にも利用することができるという。垂直に離発着することが可能で、動力源は、ケロシンだけでなく、電気駆動や水素燃料にも対応できるとしている。例えば、空港への送迎などの都市部での利用や、都市間の移動、インフラが整わない地域への移動、救護サービスや災害地への投入などでの利用が可能としている。

ドイツではこれまでに、新興企業のボロコプターとリリウムの2社が「空飛ぶタクシー」の開発を進めており、フラウンドルファー・エアロノーティックスは当該分野で同国で3社目の新興企業となる。

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