ドイツ連邦統計局が11月30日発表した同月の消費者物価指数は前年同月比0.3%減(暫定値)となり、インフレ率は2015年1月以来の低水準を記録した。新型コロナ危機対策の一環で付加価値税(VAT)が7月1日から引き下げられたことに加え、エネルギー価格の下げ幅が拡大したことが響いた格好だ。
エネルギーは前年同月比7.7%減となり、下落率は前月の同6.8%を上回った。食料品は1.4%増と、前月と同じ上げ幅を保ったものの、物品全体では下げ幅が1.5%から1.8%へと拡大した。物価に占める比重が53%に上るサービスは上げ幅が前月の1.0%から1.1%へとやや拡大している。
前月比のインフレ率はマイナス0.8%となり、同プラス0.1%だった前月を0.9ポイント下回った。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比がマイナス0.7%、前月比がマイナス1.0%だった。