スウェーデン商用車大手スカニア、ヨーテボリ港の脱炭素化を促進

独フォルクスワーゲン(VW)傘下の商用車大手スカニア(スウェーデン)は4日、同業のボルボグループおよびフェリー大手のステナラインと協力し、同国のヨーテボリ港の二酸化炭素(CO2)排出量を2030年までに70%削減する計画を発表した。「トランゼロ(Tranzero)・イニシアチブ」と命名された同計画を通じて化石燃料依存からの脱却を進め、物流業界における脱炭素化を加速する。

スカンジナビア最大の港湾施設であるヨーテボリ港を利用するトラックは年間100万台に上り、CO2排出量は5万5,000トンに達する。計画では電動トラックや代替燃料の活用、曳船など海上輸送の電動化などにより、同港の脱炭素化を図る。具体的には、スカニアとボルボの2社は同港を利用する取引先企業などに対して化石燃料を使わない運送サービスを求め、港湾当局は大型車向けの充電や代替燃料のインフラを整備する。ステナラインは2030年までに同港と対岸のデンマークのフレゼリクスハウンを結ぶ航路にゼロエミッション船を就航させる。

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