仏トタルが社名変更、脱石油をアピール

仏石油大手トタルは9日、社名を「トタルエナジーズ」に変更すると発表した。化石燃料依存から脱し、再生可能エネルギーを含む総合エネルギー企業に脱皮する戦略を進めていることをアピールする狙いがある。

トタルは脱石油依存を掲げているが、現在も売上高に占める石油製品の割合は50%を超えている。社名変更を機に同戦略を加速させ、向こう10年間で同割合を3割まで縮小する計画だ。

同社は1月、インドの財閥アダニ・グループの再生可能エネルギー子会社アダニ・グリーン・エナジー(AGEL)に20%を出資し、AGELが運営する太陽光発電事業の権益50%を取得すると発表していた。取引額は総額25億ドル。今年は投資予算の20%を再生可能エネルギー分野での買収に充てる。

欧州ではノルウェー石油大手会社スタトイルが脱石油依存に取り組む象徴として、18年に社名をエクイノールに変更した。これにトタルが追随した形となる。

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