ユーロ圏でコロナ禍を機に、消費者のキャッシュレス化が進んでいる。欧州中央銀行(ECB)が7月に実施した調査によると、新型コロナウイルスの感染が拡大し始めてからキャッシュレスで買い物をする機会が増えたという人が4割に上った。コロナ感染を避けるため現金に触れることを敬遠する人が増えていることが背景にある。
同調査は7月の後半にユーロ圏の約1万8,000人の消費者を対象に実施したもの。2日に結果が公表された。
キャッシュレスでの買い物が増えたと回答した人のうち、コロナ禍が終息してもクレジットカードなどキャッシュレス決済を利用すると答えた人は87%に達した。
キャッシュレスに移行する理由としては、小売店での電子決済が便利になったという回答が最多だったが、これに続いて「コロナ感染を避けるため」が多かった。これを理由に挙げた人は、スペイン、ポルトガルで多く、オーストリア、エストニア、スロベニアで少ないという傾向も浮かび上がった。