帝人がチェコ工場を拡張、自動車用複合材料事業を強化

帝人は17日、チェコ子会社ベネット・オートモーティブがプラハ近郊のミロヴィツェ工場を拡張すると発表した。欧州における複合成形材料事業の強化が目的。約1,000万ユーロを投じ、熱硬化性樹脂をガラス繊維に含浸させたシート状の成形材料「GF-SMC」の生産施設を設置する。稼働開始は2022年秋の予定。すでに欧米の自動車メーカーから受注を獲得している。

帝人は2019年にベネット・オートモーティブを買収した。同子会社はチェコ北部のムラダー・ボレスラフに本社と工場を構えるほか、独インゴルシュタットにも工場を持つ。炭素繊維複合材料(CFRP)やガラス繊維複合材料(GFRP)の成型に強みを持ち、部品の塗装や組み立ても行う。 帝人は2030年頃までに自動車用複合材料事業の売上高を約20億米ドルまで引き上げる目標を掲げている。

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