欧州委員会は10日、米製薬大手ファイザーと独バイオ企業ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルス用ワクチンについて、月内に400万回分を追加調達することで両社と合意したと発表した。感染が急拡大している「ホットスポット」に集中的に投入する。
EUではオーストリアのチロル地方など国境地域が、新型コロナの変異ウイルスによる感染が拡大してホットスポットとなっており、域内の人、モノの自由な移動が脅かされる事態に直面している。このため、欧州委はファイザーとビオンテックに追加供給を要請していた。
同ワクチンは英国型などすべての変異株にも有効なことが確認されている。両社はファイザーがベルギー工場を増強するため、1月末からEUに予定通り供給できない状況となっていたが、増強工事が2月中旬に完了し、増産体制が整ったことから、追加供給に応じた。