パナソニック、欧州民生用電池事業を独社に売却

パナソニックは17日、欧州で展開する民生用電池事業をドイツの投資会社オーレリウス・グループに売却することで合意したと発表した。将来性の高いアジア、中南米市場などへの投資を重点強化する戦略に沿って、成熟市場の欧州から撤退する。売却額は非公開。6月1日付で売却手続きを完了すると見込んでいる。

オーレリウスに売却するのは、パナソニック・エナジーベルギー(PECBE)、パナソニック・エナジーヨーロッパ(PECE)、パナソニック・エナジーポーランド(PECPL)の3社。全株式を譲渡する。

パナソニックは乾電池など民生用電池の欧州販売拡大に向けて、1970年にPECBEを設立し、ベルギーで現地生産を開始した。74年には販売会社PECEを同国に開設。93年にはポーランドにPECPLを設置し、欧州での生産能力を拡大した。自社ブランドのほか、プライベートブランド、OEM(相手先ブランドによる生産)で存在感を示しているものの、同地の市場は飽和し大きな成長が見込めない状態となっていることから、撤退を決めた。

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