ヘルスケア大手のフィリップス(オランダ)は25日、家電事業を中国の投資ファンド、ヒルハウス・キャピタルに売却すると発表した。売却額は37億ユーロ。2021年7~9月期の売却手続き完了を見込む。
フィリップスは家電が看板だったが、これまでに音響機器など大半の事業を売却。照明事業も切り離し、収益力が高い医療機器などヘルスケア事業を強化してきた。この戦略に基づき、20年1月に残る家電事業を分離する計画を発表していた。
ヒルハウスに売却するのはコーヒーメーカー、掃除機、空気清浄器、油を一切使わず熱風で揚げ物を作るエアフライヤーなど。対象事業の20年の売上高は22億ユーロだった。
ヒルハウスは同事業買収と同時に、フィリップスのブランド名を15年間にわたって利用するライセンス契約を結ぶ。ライセンス料は約7億ユーロ。