ドイツ連邦統計局が9日発表した2月の輸出高（暫定値）は営業日数・季節要因調整後の実質で前月を0.9％上回った。増加は10カ月連続。世界経済がコロナ禍から回復に向かっていることが背景にあり、輸入高（同）も同3.6％増えた。
名目ベースの輸出高は1,078億ユーロで、前年同月を1.2％下回った。減少は2カ月連続。欧州連合（EU）域外向けが2.3％、ユーロ圏向けが0.9％後退。EUのユーロ非加盟国向けは1.2％増加した。
EU域内市場と関税同盟を離脱した英国向けは12.2％減となり、前月に引き続き大きく落ち込んだ。中国向けはコロナ禍の渦中にあった前年同月の反動で25.7％増の85億ユーロと大幅に拡大した。米国向けは0.6％減の95億ユーロだった。
名目ベースの輸入高は897億ユーロで、0.9％増加した。地域別の内訳はEUのユーロ非加盟国が3.7％増、EU域外が1.1％増、ユーロ圏が0.6％減。英国は26.9％減と激減した。中国は32.5％増の99億ユーロ、米国は12.6％減の51億ユーロだった。
貿易収支の黒字幅は181億ユーロで、前年同月を10.8％下回った。経常黒字は13.0％減の188億ユーロだった。
1～2月の輸出高は2,060億ユーロで、前年同期を4.5％割り込んだ。ユーロ圏向けが3.7％、EUのユーロ非加盟国向けが1.6％、EU域外向けが6.2％減少。英国向けは20.5％縮小した。
1～2月の輸入高も4.3％減の1,741億ユーロへと落ち込んだ。ユーロ圏とEU域外がそれぞれ3.9％、6.3％後退。英国は39.6％縮小した。EUのユーロ非加盟国は0.7％増加した。
1～2月の貿易黒字は前年同期比5.9％減の320億ユーロ、経常黒字は同2.9％減の364億ユーロだった。