鉱工業生産2カ月連続低下

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が9日発表した2月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月を1.6%下回った。減少は2カ月連続。経済省はコロナ禍で先行きが不透明だとしながらも、企業景況感が良好で新規受注も拡大していることを挙げ、製造業の景気の見通しは明るいとの見方を示した。

鉱工業生産を部門別でみると、製造業は1.8%落ち込んだ。投資財が3.2%減となり、6カ月ぶりに後退。中間財も1.8%減少した。消費財は0.2%増加した。

エネルギー業は1.0%減となり、4カ月連続で縮小した。建設業は1.3%落ち込み、2カ月連続で後退した。

鉱工業生産を特殊要因によるブレが小さい2カ月単位の比較でみると、1~2月は前の期の昨年11~12月を実質1.9%割り込んだ。製造業は0.6%減少。機械が6.4%増加したのに対し自動車・自動車部品は10.0%落ち込んだ。半導体不足が足かせとなったもようだ。建設業は1月の激減が響き8.8%縮小した。

統計局は今回、1月の鉱工業生産を当初の前月比2.5%減から2.0%減へと上方修正した。

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