アイルランドに本拠を置く欧州格安航空会社(LCC)最大手ライアンエアーは17日に発表した2021年3月期決算で、10億1,510万ユーロの純損失を計上し、前期の黒字(6億4,870万ユーロ)から赤字に転落した。新型コロナウイルス感染拡大による旅行制限が直撃し、過去最大の赤字となった。
同社は旅行制限で大幅な欠航を迫られ、同期の旅客数は81%減の2,750万人にとどまった。これを受けて売上高も85%減の16億3,580万ユーロに落ち込んだ。
ただ、マイケル・オライリー最高経営責任者(CEO)は、欧州で新型コロナワクチンの接種が進み、旅行制限が緩和されつつあることから、21年下期には需要が急回復し、業績が1年後にはコロナ禍前の水準に戻る可能性があると述べた。