EUと東南アジア諸国連合(ASEAN)は4日、包括的な航空自由化協定の締結で合意したと発表した。地域共同体の間での同協定締結は初。EUの27カ国、ASEANの10カ国に適用される。批准手続きを経て正式発効となる。
同協定によって、EUとASEANの航空会社は両地域を結ぶ直行便を便数制限なしに自由に運航できるようになる。また、到着地である相手側の地域の空港を経由して第三国まで運航できるようにする「以遠権」、第三国を経由して両地域間を結ぶ便の運航でも合意。航空会社はこうした形態の運航を旅客便で週最大14便が認められる。貨物便では制限がない。
EUとASEANは2014年に航空協定締結の交渉開始で合意し、16年から協議を進めてきた。双方は共同声明で、「コロナ禍によって大きく損なわれた両地域間の空路での接続性が再構築され、それぞれの航空業界に新たな成長の機会を提供する」として、協定締結合意の意義を強調した。