バルニエ氏が仏大統領選出馬を表明、移民の受け入れ制限など主張

英国のEU離脱を巡る問題でEU側の首席交渉官を務めたミシェル・バルニエ氏が26日、2022年4月のフランス大統領選に出馬すると表明した。現状では現職のマクロン大統領と、すでに立候補を表明した極右・国民連合のルペン党首が支持率でリードしている。外相や農相などを歴任し、離脱交渉をまとめた手腕と経験を武器に、右派候補として広く支持を訴える。

バルニエ氏は中道派で最大野党の共和党所属。同氏は仏テレビ局TF1に出演し、「この暗い時代に大統領選への出馬を決断した。右派や中道派を団結させることが重要だ」と強調した。政策面では「移民の受け入れを厳しく制限する必要がある」と述べた。

右派からはすでに仏中部・イルドフランス地域圏議会のペクレス議長、同北部・オードフランス地域圏のベルトラン議長などが出馬を表明している。共和党を軸とする右派は候補を一本化するための予備選に向けて調整を進めており、年内にも実施される見通しだ。

バルニエ氏は今年2月、新たな政治会派「愛国者と欧州人」を立ち上げると表明した。これにより、早い段階から同氏が大統領選に出馬するとの観測が広がっていた。

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