EUの欧州医薬品庁(EMA)は6日、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、2回の接種を終えた人に対する追加接種(ブースター接種)の可否をめぐる審査を開始したと発表した。迅速に審査を進め、数週間以内に結論を出す方針だ。
ファイザーとビオンテックは、2回目の接種から6カ月が経った16歳以上の人を対象とする追加接種の承認を求めている。EMAは両社が提出した治験データに基づいて審査を行う。
追加接種の免疫力の維持、強化が目的。ファイザーとビオンテックは米国で承認を申請済みで、米食品医薬品局(FDA)が月内に認めるとの見方が広がっている。これまでEUでは、EMAが追加接種の必要性を裏付ける十分なデータが現時点では揃っていないとして、実施に慎重な姿勢を示してきたが、フランスが独自の本格的な追加接種を1日に開始した。EMAがお墨付きを与えると、他の加盟国も追加接種に動きそうだ。