ノルウェーの通信大手テレノールは22日、タイ財閥のチャロン・ポカパン(CP)グループとタイの通信事業を統合することで合意したと発表した。誕生する新会社は最大手アドバンスト・インフォ・サービス(AIS)を抜き、同国最大の通信会社となる。
テレノールのタイ子会社トータル・アクセス・コミュニケーション(DTAC)とCPグループ傘下のトゥルー・コーポレーションが株式交換方式で合併し、均等出資の新会社を設立する。両社はそれぞれ新会社の株式の3分の1を握る。少数株主が持つ残る株式を買い付ける計画で、それが実現しても均等出資体制を維持する。
テレノールはタイ市場で苦戦が続き、DTACの存続が危ぶまれていた。トゥルーと合わせた国内携帯電話サービス市場のシェアは、契約数ベースで50%を超え、AISを上回る。合併には5Gサービス展開に必要となる巨額のインフラ整備資金を分担できるという地点もある。