●対象のゼンティバは後発医薬品大手
●取引の見積額は約40億米ドル
ポーランドの製薬大手ポルファーマ(Polpharma)が、チェコの後発医薬品大手ゼンティバ(Zentiva)の買収を計画している。ロイター通信が20日、消息筋の話として報じたもので、すでにゼンティバの親会社である米投資会社アドベント・インターナショナルと交渉を開始した。取引額は約40億米ドルと見積もられている。
同筋によると、アドベントは昨年後半に銀行からゼンティバの新規株式公開(IPO)の提案を受けた際、市況の悪化を理由に却下していた。これを踏まえてポルファーマは買収に乗り出すもようだ。ポルファーマはロイターに対し、「買収の対象や提携の機会は国内外で常に模索している」と述べるにとどめた。
ゼンティバは2009年に仏サノフィの傘下に入ったが、18年にアドベントが19億ユーロで買収した。現在はサノフィとのライセンス契約に基づき後発薬及び市販薬を製造し、40カ国以上に出荷している。チェコ以外にルーマニアとインドに工場を持つ。
ポルファーマは主力市場のポーランド、カザフスタン、ロシア以外に米国、日本、韓国でも製品を販売している。