ハンガリー、燃料電池バスの運行試験を開始

ハンガリーの首都ブダペストで11日、国内初の燃料電池バス(FCバス)の運行試験が始まった。気候・エネルギー政策省のシュタイナー政務次官によると、ブダペスト市内と首都圏のベトシュに試験区間を設け、ポーランドバス大手ソラリスの燃料電池バス「ウルビーノ12」1台を投入して行う。3月16日までの実施期間中、市民は無料で利用できる。

FCバス運行試験は、2030年までに国内主要都市の公共バスの5割を低排出車両にすることを目指す国家グリーンバスプログラムの一環で行われる。ハンガリーモータースポーツ・グリーンモビリティ開発局(HUMDA)が実行母体となり、水素技術を使った電動バスの日常的な運行に関わる情報を多角的に収集する。

ハンガリーは2050年までにカーボンニュートラル(気候中立)を目指し、国内の二酸化炭素(CO2)排出量の約5分の1を占める交通分野での排出削減を重要な課題としている。燃料電池関連では、昨年6月の国家水素戦略立ち上げや、国内の関連企業などの参加による水素協会の発足など動きが活発化している。30年までに大型燃料電池バス・トラック4800台の導入を目標に掲げる。

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