三菱商事は4日、自動車部品大手の独ボッシュ、北京汽車傘下のブルー・パーク・スマート・エナジー・テクノロジー(BPSE)と電動車(EV)向けの電池サービス事業を共同で開発することで合意したと発表した。ボッシュが開発した、電池をクラウド上で管理するバッテリー・イン・ザ・クラウド技術をBPSEの電池交換式プラットホームに搭載。中国で商用車向けサービスの実証を行う。電池に関する三菱商事の商業化知見と組み合わせてEVの維持費を削減できるようにし、本格普及を後押しする。
バッテリー・イン・ザ・クラウドは電池の継続的な監視・分析を通して電池状態の最適化、パフォーマンスと寿命の最大化を図る技術。EV維持費用の低減につながる。3社はバッテリー・イン・ザ・クラウドを電池交換式プラットホームに適応し、電池の劣化状態、寿命の予測、充電などの状況を”見える化”する管理ソフトウエアを共同開発する。EVを保有するモビリティサービスプロバイダーやファイナンスを提供する金融機関向けにモニタリングサービスを提供することで、EV普及の課題解決を目指す。
ボッシュと三菱商事はEV電池の見える化を通して中古電池の2次利用を促進させ、EVからより大きな価値を生み出すことも目指す。また、中国での実証をベースに他国で同様の取り組みを行うことを検討する。