鉱工業生産4カ月連続増加、戦争で再び悪化の懸念

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が8日発表した1月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で100.3(暫定値)となり、前月を2.7%上回った。増加は4カ月連続。建設業が前月の4.0%減から10.1%増へと大幅に好転し全体を強く押し上げた格好だ。製造業も4カ月連続で増加した。経済省は、4カ月連続の改善はサプライチェーンのひっ迫が緩和していることを示すものだとしたうえで、ロシアのウクライナ侵攻で原材料や部品不足が再び深刻化する懸念があると指摘。その影響がどの程度になるのかは現時点で分からないとして、先行き不透明感がにわかに強まってきたとの認識を示した。

製造業の生産指数は1.3%増加した。中間財が0.3%、投資財が1.2%、消費財が4.0%の幅で拡大した。機械は9.9%増と特に好調だった。自動車・自動車部品は大幅増となった前月の反動で3.1%落ち込んでいる。

鉱工業生産は新型コロナウイルス感染の流行が本格化する直前の20年2月に比べると3.0%低い。

12月の鉱工業生産指数は当初の前月比0.3%減から1.3%増へと大幅に上方修正された。

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