新車の4分の1が電動車に、日本車は環境対応車全体で高シェア

ドイツ連邦陸運局(KBA)が20日発表した電動車(乗用車)の1~3月の新車登録台数は15万1,545台となり、前年同期を6.1%上回った。増加幅は前年同期(190.7%)を大幅に下回ったものの、拡大基調は継続。乗用車新車登録全体に占める割合は21.8%から24.2%へと伸びた。

同国では電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)が電動車とされ、購入補助金交付の対象となっている。FCVは全国レベルの水素補給インフラが未整備のため、ほとんど普及しておらず、電動車の大半はBEVとPHVが占める。PHVはこのところ失速気味で、BEVが電動車をけん引している。

電動車の登録台数が最も多かったのはメルセデスで1万7,459台に上った。これにBMWが1万5,376台、テスラが1万4,408台、VWが1万3,323台、アウディが1万1,654台、現代が9,366台で続いた。

電動車の割合が最も高いブランドはテスラ、スマート、MGロエベ(上海汽車系)、ポールスター、LEVCで、すべて100%に達した。6位以下は浙江吉利とボルボの合弁リンク・アンド・コー(89.3%)、DS(49.7%)、プジョー(47.3%)、ジープ(46.6%)、ボルボ(44.0%)、現代(40.0%)の順で続いた。

スマート以外のドイツ車ではBMW(30.6%)、メルセデス(30.3%)、ミニ(28.9%)が全体の平均(24.2%)を上回った。ポルシェは22.8%、アウディ22.0%、オペルは15.8%、VWは11.9%、MANは1.1%だった。

日本車では三菱が36.7%となり、前年同期の28.0%から拡大。全体の平均を大きく上回った。日産は19.5%(前年同月11.9%)、レクサスは17.9%(1.3%)、ホンダは8.9%(11.7%)、トヨタは6.2%(1.2%)、マツダは4.2%(5.5%)、スズキは0.9%(0.1%)となっている。

電動車にハイブリッド車(HV)などを加えた環境対応車全体の新車登録台数は27万8,786台で、前年同月を13.0%上回った。欧州連合(EU)排ガス規制の順守に向けた各社の取り組みが反映された格好。新車全体に占める割合は37.6%から44.5%へと上昇した。日本車は全般的にHVに強いことから同割合が高く、スズキは99.7%、レクサスは92.5%、ホンダは90.3%、トヨタは78.2%、日産は63.1%、マツダは56.1%、スバルは49.6%に上った。三菱は36.7%で、電動車と同じ数値だった。

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