英JLR、ラグジュアリーブランドへの成長に向けた戦略を発表

英高級車メーカーのジャガーランドローバー(JLR)は4月27日、成長戦略「オープンイノベーション」の詳細を発表した。同社が目指す「モダンなラグジュアリーブランド」への転身を加速させるもので、イノベーションの創出やスタートアップとの連携などを通してブランド価値をさらに高めるのが狙い。

同戦略ではJLRと理念を共有するスタートアップやスケールアップ企業、および様々な外部組織と協力して進める。対象分野は、電動化、コネクティビティ、デジタルサービス、メタバース、製造、サプライチェーン、持続可能性のほか、最新のデジタル技術を活用して従業員の生産性を高めるインテリジェントエンタープライズなど多岐にわたる。

具体的な取り組みとして、米ベンチャーキャピタル(VC)大手のプラグ・アンド・プレイと協力し、起業家が革新的なアイデアを形にするための英国初のイノベーションハブを開設する。同ハブはデジタル経済のエコシステム構築に加え、潜在的なパートナーとJLRとの接点としても期待されている。活動はウェストミッドランズのJLR本社近くで行われる。

また、スタートアップシーンが盛り上がるブラジルで、地域の注目企業との連携も企図する。今回、次世代のスマートモビリティや先進的な生産技術へのアクセスの足掛かりとして、同地で数百社の新興企業が協力するスタートアップ・エコシステム「クーボ・イタウ(Cubo Itau)」、およびブラジルの有力企業が名を連ねる「リオデジャネイロ工業連盟(Firjan)」の2団体と提携した。

同戦略は電動化を軸とした長期的なブランド価値向上戦略「Reimagine」の一環となる。ブランド価値向上戦略では「最も目の肥えた顧客にふさわしい高級車ブランド」へと成長することを目標に掲げている。

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