NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は11日、中国各地から欧州向けに、カスピ海経由で貨物を輸送する新サービスを4月1日から開始したと発表した。上海のロックダウンが長引き海上輸送がひっ迫していることから、新たな輸送ルートを提供することで顧客企業のサプライチェーン維持に寄与する意向だ。中国と欧州を結ぶトランスユーラシア・ロジスティクス(中欧班列)と異なり、ロシアを経由しないことから、緊急時のBCP(事業継続計画)用需要も見込んでいる。
新サービスではまず、中国各地からカザフスタンのアクタウまで鉄道で輸送。その後は船舶を利用してアゼルバイジャンのバクーまでカスピ海を海上輸送する。バクーからは再び鉄道に切り替えてトルコのイスタンブールまで荷物を運び、イスタンブールで欧州連合(EU)側の鉄道ないしトラックに積み替える。
リードタイムは西安~独デュースブルクの場合で50~55日。グループ会社のNX国際物流(中国)有限公司(NX中国)が週1便を提供している。