北海の風力発電を大幅拡大へ、EU加盟4カ国が合意

EUに加盟するドイツ、オランダ、ベルギー、デンマークの首相と欧州委員会のフォンデアライエン委員長は18日、デンマーク南西部のエスビアウで会談し、北海の洋上風力発電拡大に向け協力することで合意した。温暖化防止に共同で取り組むとともに、ロシア産化石燃料への依存から早急に脱却する狙いだ。フォンデアライエン委員長は「我々が欧州で相互依存を強めれば強めるほど、ロシアへの依存は小さくなる」と述べた。

4カ国は北海の洋上風力発電容量を2030年までに計65ギガワット(GW)以上に拡大する目標を打ち出した。50年までには現在の10倍の150GWとする意向だ。EUレベルの規制を通して風力発電電力の送電網への統合を効率化することも目指す。

洋上発電の電力を用いてグリーン水素を生産することでも合意した。まずは30年までに約20GWの水素生産能力を実現する。

ドイツとデンマークは2国間協定の枠組みで、グリーン水素と国境を超えた同インフラの開発で緊密に協力することで基本合意した。

ドイツ政府は4月上旬、洋上風力発電の容量を20年の7.8GWから30年までに30GW以上へと引き上げる方針を打ち出した。35年までには40GW以上、45年までには70GW以上とすることを目指す。

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