ロシアがSWIFT代替システムを開発、ブロックチェーン技術をベースに

●「CELLS」によりルーブル建ての輸入品代金決済が可能に

●開発元のロステックは制裁を迂回する「真の選択肢」だと自信

ロシア国営のハイテク企業体ロステックはこのほど、国際銀行間通信協会(SWIFT)の運営する国際決済プラットフォームに代わるシステムを開発した。2月の対ウクライナ侵攻を機に西側諸国が発動した制裁措置で、国内大手銀行がSWIFTから排除されたためだ。これにより、ロシアはルーブル建てで輸入品の代金を決済できるようになるという。

ロステックのオレグ・イェフトゥシェンコ執行役員は「CELLSの稼働によって、迅速かつ安全な取引が確保できる」とコメント。処理能力は秒速10万件で、将来的に20万件へ引き上げることもできると話した。

CELLSを開発したのはロステックグループのノボシビルスク・ソフトウエア研究所(NIPS)で、分散型台帳(DLT)技術をベースにシステムを作り出した。ロステックでは、西側の制裁を迂回できる「真の選択肢」を生み出したと自信を示す。ロシアと取引する大手企業や政府機関、金融機関などを利用者として獲得したい意向だ。「友好国」のユーザーはそれぞれ自国通貨で決済できるとしている。

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