独電気電子工業会(ZVEI)が8日発表した6月の業界景況感指数(DI)は20.3ポイントとなり、前月の15.7ポイントから上昇した。同指数の好転は4カ月ぶり。現状判断を示す指数が45.4ポイントから50.5ポイント、今後6カ月の見通しを示す期待指数がマイナス10.4ポイントからマイナス6.3ポイントへとともに改善した。ロシアのウクライナ侵攻で景気の見通しは不透明になっているものの、業界の新規受注は好調を保っていることから景況感が改善したもようだ。
5月の新規受注高は前年同月を22.8%上回った。2ケタ増は6カ月連続。国内受注が31.6%、国外が同16.0%増えた。国外はユーロ圏が10.7%増、ユーロ圏外が19.2%増だった。
1~5月の新規受注高は前年同期を15.6%上回った。国内が16.7%、ユーロ圏が17.2%、ユーロ圏外が13.3%の幅で伸びた。
5月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を9.2%上回った。比較対象の2021年5月に比べ営業日数が2日多かったことが大きい。1~5月の生産高は前年同期比で実質2.6%増だった。
6月の生産計画(DI、先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(DI)は前月の28.3ポイントから30.4ポイントへと増加し、2カ月連続で伸びた。
5月の業界売上高は前年同月比16.4%増の182億ユーロに拡大した。国内が17.1%、ユーロ圏が13.7%、ユーロ圏外が16.9%増加した。
1~5月の業界売上高は前年同期比10.1%増の873億ユーロで、内訳は国内が13.6%増の413億ユーロ、ユーロ圏が5.0%増の168億ユーロ、ユーロ圏外が8.5%増の292億ユーロだった。
6月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)は前月の8.6ポイントから9.4ポイントへと好転した。