電動車の上期登録2%減少、シェアは24.7%に拡大

ドイツ連邦陸運局(KBA)が15日発表した電動車(乗用車)の上半期の新車登録台数は30万6,383台となり、前年同期を2.0%下回った。半導体不足で生産が滞っていることが響いた格好。内燃機関車を含む乗用車全体では減少幅が11.0%に達したことから、乗用車新車登録全体に占める電動車の割合は前年同期の22.5%から24.7%へと上昇した。

同国では電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)が電動車とされ、購入補助金交付の対象となっている。FCVは全国レベルの水素補給インフラが未整備のため、ほとんど普及しておらず、電動車の大半はBEVとPHVが占める。PHVはこのところ失速気味で、BEVが電動車をけん引している。

電動車の登録台数が最も多かったのはメルセデスで1万7,459台に上った。これにBMWが1万5,376台、テスラが1万4,408台、VWが1万3,323台、アウディが1万1,654台、現代が9,366台で続いた。

電動車の割合が最も高いブランドはテスラ、スマート、MGロエベ(上海汽車系)、ポールスター、LEVCで、すべて100%に達した。6位以下は浙江吉利とボルボの合弁リンク・アンド・コー(89.2%)、ジープ(57.1%)、DS(49.9%)、プジョー(46.8%)、ボルボ(45.3%)、三菱(41.3%)の順で続いた。

スマート以外のドイツ車ではミニ(30.4%)、BMW(29.7%)、メルセデス(26.9%)が全体の平均(24.7%)を上回った。ポルシェは24.2%、アウディ23.4%、オペルは17.3%、VWは13.2%、MANは0.6%だった。

三菱以外の日本車は全体の平均を下回った。レクサスは19.9%(前年同月1.3%)、日産は15.3%(13.5%)、ホンダは10.0%(10.0%)、トヨタは6.1%(3.1%)、マツダは4.1%(5.8%)、スズキは1.3%(0.2%)、スバルは1.0%(なし)となっている。

電動車にハイブリッド車(HV)などを加えた環境対応車全体の新車登録台数は54万8,233台で、前年同月を1.6%上回った。欧州連合(EU)排ガス規制の順守に向けた各社の取り組みが反映された格好。新車全体に占める割合は38.8%から44.3%へと上昇した。日本車は全般的にHVに強いことから同割合が高く、スズキは99.8%、ホンダは94.3%、レクサスは89.2%、トヨタは72.5%、マツダは60.8%、日産は58.4%、スバルは50.0%に上った。三菱は41.3%で、電動車と同じ数値だった。

上部へスクロール