電気電子工業会(ZVEI)が8日発表した独電機業界の6月の新規受注高は前年同月比0.5%増となり、7カ月連続で拡大したものの、増加幅はこれまでの2ケタ台から大幅に縮小した。国内受注が13.9%減少し、足を強く引っ張った格好。国外は14.0%増で、内訳はユーロ圏が27.4%増、ユーロ圏外が6.7%増だった。
1~6月の新規受注高は前年同期を12.7%上回った。国内が10.4%、ユーロ圏が19.0%、ユーロ圏外が12.1%の幅で伸びた。
6月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を2.0%下回った。減少は3カ月連続。受注残高は高水準が続いていることから、サプライチェーンのひっ迫が足かせとなっているもようだ。1~6月の生産高は前年同期比で実質1.8%増えた。
7月(第3四半期初頭)の工場稼働率88.3%となり、4月(第2四半期初頭)の87.9%をやや上回った。
7月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(DI)は前月の30.4ポイントから17.8ポイントへと減少し、3カ月ぶりに低下した。
6月の業界売上高は前年同月比4.1%増の185億ユーロに拡大した。国内が5.3%、ユーロ圏外が5.2%増加。ユーロ圏は0.7%縮小した。
1~6月の業界売上高は前年同期比9.0%増の1,059億ユーロで、内訳は国内が12.1%増の502億ユーロ、ユーロ圏が3.9%増の203億ユーロ、ユーロ圏外が7.9%増の354億ユーロだった。
7月の業界景況感指数(DI)は6.1ポイントとなり、前月の20.3ポイントから大幅に低下した。現状判断を示す指数が50.5ポイントから38.0ポイント、今後6カ月の見通しを示す期待指数がマイナス6.3ポイントからマイナス21.6ポイントへとともに悪化した。
7月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)も前月の9.4ポイントから7.0ポイントへと落ち込んでいる。