高速ネットの世帯普及率がEU全体で70%に、マルタは100%達成

EU統計局(ユーロスタット)が22日発表したブロードバンドの普及状況に関する最新データによると、2021年時点でEU域内の70.2%の世帯が高速インターネット接続を利用しており、この割合は13年の15.6%、19年の50.1%から拡大した。また、マルタでは世帯普及率が100%に達したことが明らかになった。

EUは30年までに域内の全世帯がギガビットネットワーク(毎秒ギガビット単位での高速データ伝送を実現する高速通信網)に接続され、すべての人口密集地域が第5世代移動通信システム(5G)カバーされることを目標として掲げている。

ユーロスタットによると、都市部以外でも光ファイバー網など超大容量ネットワーク(VHCN)の普及が進んでおり、人口密度が低い地域(1平方キロメートル当たり人口100人未満)における世帯普及率は13年の4%から21年には37%に上昇した。

高速インターネットの普及率を国別にみると、ルクセンブルクが95.9%で2位につけ、デンマーク(94.9%)、スペイン(93.8%)、ラトビア(90.7%)、オランダ(90.6%)、ポルトガル(90.5%)と続いている。これに対し、ギリシャの19.8%を筆頭に、キプロス(41.4%)、イタリア(44.2%)、オーストリア(45.4%)で世帯普及率が50%を下回っている。

一方、人口密度が低い地域における普及率はマルタの100%に続き、ルクセンブルク、デンマーク、オランダがそれぞれ79.1%で同率2位につけた。これに対し、ギリシャの0%をはじめ、チェコ(7.0%)、フィンランド(12.4%)、クロアチア(14.0%)、オーストリア(15.7%)、イタリア(17.3%)などで普及が遅れており、依然として国によるばらつきが大きいことが確認された。

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