ヴィンタースハルDEA―独製造業のCO2をノルウェーに貯留へ―

石油・天然ガス採掘大手の独ヴィンタースハルDEAは30日、ノルウェーのエネルギー大手エクイノールと共同で二酸化炭素(CO2)を安全に分離・輸送・地下貯留(CCS)するための包括的なバリューチェーンを構築すると発表した。ドイツの製造活動で発生するCO2をパイプラインで輸送し、ノルウェーの北海海域の海底岩盤内に貯留する計画。関連国政府との協議を通して規制枠組みを明確化し実現する意向だ。

エネルギー集約型産業では生産活動に伴いCO2が不可避的に発生する。これを安全かつ適切なコストで貯留できれば温室効果ガスの排出を実質的にゼロに引き下げることができることから、ニーズは大きい。

両社はこれに応えるため、独北部と北海海域を結ぶ全長900キロメートルのパイプラインを敷設。大陸棚の岩盤内にCO2を貯留する。輸送能力は年2,000万~4,000万トン。31年末までのパイプライン運営開始を見込む。運営開始前にCO2を船舶で貯留場まで輸送することも視野に入れている。同パイプラインは第3社企業にも開放する。

両社は同貯留場にCO2を年1,500万~2,000万トン貯留するライセンスを取得することも計画している。

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