セルビア中銀が6会合連続で利上げ、政策金利3.5%に

セルビア中央銀行(NBS)は8日、政策金利を0.5ポイント引き上げ、3.5%に設定した。利上げは6会合連続。市場は0.25ポイントの上げ幅を予想していた。景気の減速が予想される中、物価上昇に歯止めをかけるため積極的な引き締め策を維持する。

7月のインフレ率は12.8%に上昇し、中銀目標(1.5~4.5%)の上限値を11カ月連続で上回った。エネルギー価格の高騰と、干ばつの影響による食品価格の上昇が大きい。今後について中銀は、金融引き締め策と政府が導入する価格上限規制の効果で7-9月期中にピークを迎え、その後は低下に転じると予想している。

中銀は声明で、国内経済は好調な製造業がけん引し、個人消費も拡大しているものの、ユーロ圏における景気後退の影響を受けて今年末から来年にかけて減速する可能性があると指摘。今後の金融政策は、これらマクロ経済の動向と地政学的な状況を踏まえて行う意向を表明した。

また、利上げにより通貨ディナールの流動性を引き締めるとともに、対ユーロの為替レートの安定を維持することが中期的な物価の安定に寄与するとの認識も示した。

中銀は今年4月に2013年2月以来となる利上げを実施し、政策金利を1%から1.5%に引き上げた。

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