ドイツ連邦統計局が2日発表した10月の輸出高(暫定値)は営業日数・季節調整ベースで1,335億ユーロとなり、前月を0.6%下回った。景気の低迷が反映された格好で、輸入高も3.7%減の1,266億ユーロへと落ち込んだ。輸出と輸入が減少するのはともに2カ月連続。
輸出を仕向け先地域別でみると、ユーロ圏が2.9%減、欧州連合(EU)のユーロ非加盟国が1.2%減となり、これまでに引き続き縮小した。EU域外は1.6%増えた。最大の輸出先である米国は3.9%減の139億ユーロで、縮小へと転換。中国は横ばいの89億ユーロだった。
輸入はユーロ圏からが5.2%減、EU域外からが4.3%減と大きく落ち込んだ。EUのユーロ非加盟国からは1.9%増え、拡大へと転じた。最大の輸入先国である中国は0.8%増の169億ユーロで、2位の米国は2.7%増の83億ユーロだった。ロシアは1.0%減の18億ユーロとなり、4カ月連続で縮小した。
10月の貿易収支は69億ユーロの黒字となり、黒字幅は前月(28億ユーロ)の2.5倍に拡大した。前年同月に比べると43.4%少ない。
1~10月の輸出高(営業日数・季節調整ベース)は1兆2,975億ユーロで、前年同期を14.9%上回った。ユーロ圏向けが15.8%、EUのユーロ非加盟国向けが14.3%、EU域外向けが14.5%の幅で増加した。
1~10月の輸入高(同)は27.5%増の1兆2,426億ユーロに拡大した。EU域外が37.7%増と全体をけん引。ユーロ圏は19.3%増、EUのユーロ非加盟国は16.7%増だった。
非調整ベースの10月の輸出高は1,333億ユーロとなり、前年同月を9.8%上回った。輸入高は17.6%増の1,280億ユーロで、貿易収支の黒字幅は前年同月の125億ユーロから53億ユーロへと57.6%縮小した。