エネルギー大手の独EnBWは8日、中国の電気自動車(BEV)メーカー上海蔚来汽車(NIO)と協業合意したと発表した。「EnBWハイパーネット」ブランドで展開する自社の急速充電ステーション網でNIO車向けに電池交換サービスを提供する。NIO独法人のラルフ・クランツ部長は「充電サービスの拡充はEモビリティへの乗り換えにとって重要なファクターだ」と意義を強調した。
NIOは2014年の設立で、ドイツ市場には10月初旬に参入した。旗艦モデルのセダン「ET7」をサブスクリプション(定額料金)で提供するとともに、販売も行っている。来春にはET7よりも小型のセダン「ET5」とSUV「EL7」を追加投入する予定だ。
車載電池はユーザーが自ら充電するほか、専用の交換拠点「パワー・スワップ・ステーション(PSS)」でフル充電した電池と交換できる。交換の所要時間は約5分と短い。
両社は今回、ドイツ国内にあるEnBWハイパーネットの急速充電ステーション最大20カ所で、NIO車の電池を交換できるようにすることを取り決めた。同ステーション内にPSSを設置する。PSSを設置するEnBWの急速充電ステーション数は将来的に増やしていく方向だ。