英本土から北アへの動物薬供給に関する規制免除、EUが3年延長を決定

欧州委員会は12月19日、英本土から同国領北アイルランドへの動物用医薬品供給に関するEU規制の厳格な適用を免除する期限を3年延長すると発表した。これによって北アイルランドは2025年12月末まで、ほぼ自由に本土から動物用医薬品を調達することが可能となる。

北アイルランドは英国のEU離脱協定に盛り込まれた「北アイルランド議定書」に基づき、EU単一市場と関税同盟に残った。これによってEUの通商ルールが適用される「特区」となり、英本土から流入する物品については、国内の移動であるにもかかわらずEUの厳しい基準を満たさなければならず、通関・検疫が必要となる。これには医薬品も含まれ、EUの薬事規制が適用される。

動物薬以外の医薬品については、EUが特例措置として薬事規制を改正し、英本土から北アイルランドへの供給が滞らないようにした。しかし、動物薬は対象外で、22年12月末に規制適用免除が終了することになっていた。

欧州委は北アイルランドが動物薬の大半を本土からの輸入に頼っていることを考慮し、期限延長を認めた。

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