欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2022/12/19

東欧・ロシア・その他

ロシア中銀が2会合連続で金利据え置き、インフレリスクを警戒

この記事の要約

ロシア中央銀行は16日の金融政策決定会合で、主要政策金利の7日物入札レポ金利を7.5%に据え置くことを決めた。据え置きは2会合連続。前回に続きインフレリスクの高まりを警戒して追加利下げを見送った。 同国のインフレ率は低調 […]

ロシア中央銀行は16日の金融政策決定会合で、主要政策金利の7日物入札レポ金利を7.5%に据え置くことを決めた。据え置きは2会合連続。前回に続きインフレリスクの高まりを警戒して追加利下げを見送った。 同国のインフレ率は低調な消費活動を反映し、11月に前月から0.6ポイント減の12%まで低下した。インフレ率の低下は7カ月連続。中銀は、消費者と企業のインフレ期待が依然高いことからインフレリスクがディスインフレリスクを上回っているとしたうえで、足元の消費者物価指数はわずかながら上昇していると強調した。年間インフレ率は今年の12~13%から来年に5~7%まで低下し、2024年に4%の目標値に戻ると予想する。 中銀は声明で、国内の企業は「依然としてかなりの割合で」生産と物流の問題に直面していると指摘。ウクライナ侵攻に伴う部分動員令について、労働市場における人手不足の深刻化により実質賃金の伸びが生産性を「加速度的に」上回るおそれがあると警告する。

また、短・中期的にはインフレリスクが勝るため、インフレ率を目標の4%に戻して維持するためには引き締め政策が必要になる可能性があるとした。