ユーロ圏住宅価格、7~9月期も上昇鈍化

EU統計局ユーロスタットが10日に発表したユーロ圏の2022年7~9月期の住宅価格は、前年同期比で6.8%の上昇となり、上げ幅は過去最高だった1~3月期の9.8%、前期の9.2%を下回った。上昇率の鈍化は2期連続。(表参照)

ユーロ圏では欧州中央銀行(ECB)がコロナ禍対応として金融緩和を進め、金融市場に大量の資金が流れ込んだ結果、住宅ローン金利が下がって住宅を購入する人が増えたほか、物価高の影響で住宅価格の上昇が続き、上昇率は21年10~12月期から統計を開始した2005年以降の最高記録を更新していた。

しかし、金融引き締めに転じたことで、4~6月期は2年ぶりに鈍化。7~9月期も縮小した。

EU27カ国ベースの上昇率は前期を2.4ポイント下回る7.4%。主要国はドイツが4.9%、フランスが6.5%、イタリアが3.0%、スペインが7.6%となっている。

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