米自動車大手のフォード・モーターは14日、欧州での人員削減計画を正式発表した。
欧州の従業員の11%に相当する3,800人を3年間で削減する。電気自動車(EV)へのシフトを進めるためのリストラで、ドイツが中心となる。
フォードは欧州で販売する新車を2030年までにEVに一本化する計画。EV生産ではエンジン車と比べて少ない人員で対応できることから、製品開発部門を中心に削減する。5分の1は管理部門が対象となる。
ドイツではケルン、アーヘンの生産拠点で2,300人を削減する。このほか、英国で1,300人、その他の欧州地域で200人が削減される。英国の削減はイングランド南部ダントンの研究開発部門が中心。全従業員の2割に相当するリストラとなる。
ドイツ最大の労働組合である金属産業労組(IGメタル)は1月、フォード・モーターが欧州で最大3,200人の人員削減を計画していることを明らかにしていた。正式発表された削減規模は、これを上回る。今後は技術開発を米国に集約する。