英ナットウエスト銀、再民営化へ前進

経営危機で国営化された英大手銀行のナットウエスト(旧ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド=RBS)は22日、政府が保有している12億6,000万ポンド(約2,200億円)相当の株式を買い戻すと発表した。これによって政府の持ち株比率は41.4%から38.6%に縮小し、再民営化に向けて前進した。

ナットウエストは社名がRBSとなっていた2008年、世界金融危機で経営不安に陥り、英政府が総額約460億ポンドの公的資金を注入して救済し、国営化した。政府は一時、株式84%を保有していた。

政府は26年までに同行を完全民営化する方針で、これまでに5回にわたって持ち株を売却。前回(23年3月)の売却で持ち株比率は50%を割り込んでいた。

今回の買い取り価格は前営業日の終値と同水準の1株当たり2.684ポンド。政府が国営化した際の5.02ポンドを大きく下回る。

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