電機大手の独シーメンスは3日、ドイツ国内の大型モーター事業を1日付で独立の新会社イノモティクス(Innomotics)に分社化したと発表した。大型モーターは中核事業に属していないことから、シーメンス本体からすべて切り離す計画で、国外の当該事業も新年度が始まる10月1日までに同子会社へと移管する。
イノモティクスは低電圧モーター、高電圧モーター、中電圧コンバーターなどを手がける企業で、本社を独南東部のニュルンベルクに置く。雇用規模は約1万5,000人、売上高は30億ユーロ強。独立した子会社となることで、事業をこれまでよりも自由に展開できるようになる。
シーメンスはこれまでも事業の子会社化を通して経営再編を進めてきた。半導体大手のインフィニオンやエネルギー機器大手のシーメンス・エナジーはもともとシーメンスの一部だった。このためイノモティクスでも将来、新規株式公開(IPO)や他社への売却が行われる可能性がある。