商船三井が次世代洋上風車の蘭社に出資

商船三井は11日、次世代型浮体式洋上風車を開発するオランダのスタートアップ企業タッチウインドに出資したと発表した。タッチウインドの風車の実用化に向けた技術開発を支援し、将来的に欧州や日本を含むアジアで次世代型浮体式洋上風車のサプライチェーン内での事業機会の獲得を目指す。出資額や出資比率は明らかにしていない。

タッチウインドは2018年の設立。同社が開発する次世代型浮体式洋上風車は、傾斜したローターにより大規模なウィンドファームで発生しやすい「風車ウェイク」という風車間の風の干渉を低減し、ウィンドファーム全体の発電効率を改善する効果が期待されている。また、強風での運転、風車と浮体部分の重量低減が可能なことから、風車の利用率向上、製造・運転・保守コストの軽減、総発電コストの低減も期待されている。

タッチウインドはこれまで、オランダ政府の補助金や賛同企業の協力を得て実証試験を行ってきた。今後は同国企業局の補助金を受け、ローター径6メートル、出力12キロワットの風車を最大10基製作。24年から25年にかけて陸・海上で風車ウェイク低減の効果検証試験を行う予定だ。

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