ドイツ連邦統計局が5日に発表した8月の輸出高(暫定値)は営業日数・季節調整ベースで1,279億ユーロとなり、前月を1.2%下回った。減少は2カ月連続。世界経済の低迷を受けて、幅広い産業で新規受注が落ち込んでいることが反映されている。
輸出を仕向け先地域別でみると、ユーロ圏が2.6%減の488億ユーロ、欧州連合(EU)域外が0.9%減の583億ユーロと振るわなかった。EUのユーロ非加盟国は1.3%増の208億ユーロに拡大した。最大の仕向け先である米国は1.3%減の133億ユーロで、中国は1.2%増の84億ユーロだった。
8月の輸入高(暫定値)は0.4%減の1,114億ユーロとなり、3カ月連続で落ち込んだ。EU域外(3.0%減の513億ユーロ)とEUのユーロ非加盟国(0.7%減の198億ユーロ)が減少。ユーロ圏は3.2%増の402億ユーロに拡大した。最大の輸入先国である中国は2.0%減の130億ユーロで、米国は3.1%減の76億ユーロだった。
貿易収支は166億ユーロの黒字となったものの、黒字幅は前月(177億ユーロ)を下回った。前年同月(20億ユーロ)比では大きく伸びている。
非調整ベースの8月の輸出高は1,218億ユーロで、前年同月を5.8%下回った。減少は2カ月連続。
同輸入高は16.7%減の1,074億ユーロとなり、6カ月連続で落ち込んだ。同月の輸入物価が16.4%落ち込んだことが反映されている。貿易収支の黒字幅は前年同月の4億ユーロから144億ユーロへと大きく拡大した。
1~8月の輸出高は営業日数・季節調整ベースで1兆499億ユーロとなり、前年同期を1.7%上回った。同輸入高は6.8%減の9,206億ユーロで、貿易収支は1,293億ユーロの黒字だった。