独自動車部品大手のボッシュ(シュツットガルト)は10日、ファウンデーション・ブレーキ事業を米プライベート・エクイティのKPSキャピタル・パートナーズに売却すると発表した。KPSが新たに設立する子会社を通して取引を行うとしている。売却価格は公表していないが、メディア報道によると2億ユーロとみられている。
\KPSに売却するのはブレーキサドル、ディスクブレーキ、ドラムブレーキ、パーキングブレーキなどを生産する事業部門。従業員数は5,200人、2010年売上高は8億5,000万ユーロだった。
\ボッシュは1999年、同事業を買収した。ファウンデーション・ブレーキの総合サプライヤーとして市場地位を確立する狙いだった。しかし、顧客企業が個々の部品を複数のサプライヤーから調達する方式に切り替えたため、目論見が大きく外れた。
\同社はこのため、北米のファウンデーション・ブレーキ事業を09年に曙ブレーキに売却。北米以外の事業についても売却先を探したが実現に至らなかった経緯がある。
\KPSは倒産した企業の再建を得意としており、自動車関連会社への投資実績も多い。
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