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2012/2/24

企業情報 - 部品メーカー

独BASF、メルクの電解液事業を買収

この記事の要約

独化学大手のBASFは21日、独製薬・化学大手のメルクから高性能電池用の電解液事業を買収すると発表した。取引価格は公表していない。BASFは電気自動車向けの電池部材事業を強化しており、組織再編や事業買収を活発化している。 […]

独化学大手のBASFは21日、独製薬・化学大手のメルクから高性能電池用の電解液事業を買収すると発表した。取引価格は公表していない。BASFは電気自動車向けの電池部材事業を強化しており、組織再編や事業買収を活発化している。

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今回の取引には、メルクが特許を保有する電池の性能を向上させるための技術や製品を対象とし、「セレクティライト」の製品名で販売されているリチウム電池電解液のシリーズや、リチウムイオン電池を製造するための電解液用添加剤も含まれる。また、新たな電解液や添加剤に関する研究開発プロジェクトもBASFが引き継ぐ。

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BASFは昨年5月、電解液事業に参入すると発表。新製品の開発に向け、中間材事業部門Intermediatesが社内に国際チームを立ち上げた。また、2012年1月1日付けで新事業ユニット「バッテリー・マテリアルズ」を発足させた。

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BASFは同新事業ユニットに今後5年間で電池材料の研究開発や生産設備の強化などで数億ユーロを投資する計画を明らかにしている。アノードやセパレーターも含むリチウムイオン電池の材料のほか、リチウム硫黄電池やリチウム空気電池などの次世代電池の開発にも取り組む方針を示している。

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BASFは、今年1月にリチウム硫黄電池の開発を手がける米サイオン・パワーへの資本参加を発表したほか、2月には米ニッケル水素電池(NiMH)大手のオヴォニック・バッテリー・カンパニーを買収したと発表するなど電池関連事業の強化を加速している。

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