独自動車部品大手のマーレは20日、シュツットガルトで開いた記者会見で電気自動車用のレンジエクステンダー(航続距離延長装置)のプロトタイプを発表した。量産化については、自動車メーカーの反応を見極めて検討する方針という。21日付けの独業界誌『ATZ』(電子版)が報じた。
\同誌によると、同装置は直列2気筒のピストンエンジンで構成される4ストローク内燃機関で、気筒容量は0.9リットル。出力15kWでバッテリーを充電できるほか、高速道路での走行では出力30kWでバッテリーを充電する。レンジエクステンダーと車輪は直接つながっておらず、レンジエクステンダーが発電機を駆動しバッテリーに電力を供給する仕組み。寸法は481×416×327ミリメートルで、発電機も含めた重量は65キログラムとコンパクトな設計が特徴という。
\同社のプロトタイプと、連続出力55kW/最大出力100kWのシンクロナス・モーター、容量14kWhのリチウムイオン電池を搭載した車両では、60キロメートル以上の航続距離を確保できるという。時速0~100キロメートルの加速性能は12秒、最高速度は時速120キロメートル(短時間であれば時速145キロメートルも出せる)。走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は45グラムにとどまるという。
\