米自動車大手のゼネラルモーターズ（GM）は独子会社オペルの幹部人事の大幅刷新に着手した。
\GMヨーロッパの社長を兼務していたオペルのカールフリードリッヒ・ストラッケ最高経営責任者（CEO）の突然の辞任を発表した12日、オペルはGMの副社長兼オペルの監査役会長であるスティーブ・ガースキー氏がGMヨーロッパの事業を暫定的に引き継ぐと発表。また、17日にはストラッケ氏の後任としてトーマス・セドラン取締役が正式なCEOが決まるまでの暫定CEOに就任したと発表した。
\翌18日にはさらに、財務担当取締役と技術開発担当取締役を刷新する人事を発表した。19日付けの独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』によると、オペルでは今後さらに、部長クラスなど500人の経営幹部を刷新する可能性があるという。
\ \■ 赤字体質の改善に取り組むも販売低迷
\ \オペルは赤字体質の改善に向け再建計画を進めているが、販売は振るわず、GMの不満は高まっていたと見られている。ガースキー氏はセドラン氏がCEO代行に就く人事を発表した際に、「我々はとりまとめた事業計画を遂行し、改善に尽くさなければならない。官僚主義をさらに減らし、企業文化の改革に挑戦する」と述べ、事業再建への決意を表明した。
\欧州自動車工業会（ACEA）のまとめによると、オペル／ボクソールの欧州連合（EU）市場における上半期（1～6月）の新車販売は前年同期比15％減の45万7,630台に落ち込んでいる。EU市場全体（6.8％減）に比べても落ち込み幅が大きい。
\カールフリードリッヒ・ストラッケ前CEOは昨年4月に新CEOに就任したばかりだった。辞任の理由は明らかにされていないが、従業員側に厳しい姿勢を取れず事業再建を断行できなかったためではないかと憶測されている。
\セドラン氏は事業再建を得意とするコンサルティング会社に勤めていたが、今年4月からオペルで営業・事業開発・企業戦略担当の取締役に就いていた。
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