独自動車大手のダイムラーは7月16日、ドイツ南西部のラシュタット工場で新型「Aクラス」の生産を開始した。同モデルは6月半ばの販売開始からすでに4万台を超える受注が入っている。プレミアムコンパクトカーの販売好調を受けて、同工場では、すでに生産している「Bクラス」に加え、コンパクトSUVの生産も計画している。
\新型「Bクラス」はラシュタット工場では昨年9月から、ハンガリー中部のケチケメート工場では今年3月から生産を開始した。新型「Bクラス」は昨年11月の市場投入からすでに7万台以上を出荷している。
\ラシュタット工場では、新型「Aクラス」と「Bクラス」の販売好調を受けて、今年10月から第3シフトを導入する。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、派遣社員の割合は現行の労使協定では8%以下と決められているが、15%に引き上げることで事業所委員会(従業員の代表機関)と合意した。
\ダイムラーは2020年までに販売台数で高級車メーカーのトップに返り咲くことを目指している。この成長戦略おいてコンパクトカーは重要な役割を果たす。『オートモビルボッヘ』紙によると、ダイムラー内部ではコンパクトモデルの販売で年60万台を見込んでいるという。2013年には中国でコンパクトカーの販売を開始する計画もあるもよう。
\ラスタット工場では、コンパクトモデルの生産に向けて総額で約12億ユーロを投資する。これまでに金型の製造などに6億ユーロを投入。今年と来年でさらに6億ユーロを投資する。今後の投資は主にコンパクトSUVの生産の準備に充てる計画という。
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