独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は今年の販売計画を下方修正したもようだ。複数のメディアが報じたもので、広報担当者はメディアの問い合わせに対し、「憶測にはコメントしない」と対応している。
\10日付けの独週刊誌『シュピーゲル』によると、同社は西欧市場における今年の販売計画を約15万台引き下げたという。また、VWのマルティン・ヴィンターコルン社長は2013年に時短操業を導入する可能性について、「全面的に否定することはできない」と述べ、先行き不透明感が高まっていることを示唆したとも報じている。米国と中国では販売が伸びているものの、大部分は現地工場で生産しており、欧州市場における販売低迷の影響がドイツ工場の生産に影響を及ぼす可能性も出てきているとしている。
\また、7日付けの独経済紙『ハンデルスブラット』はVW筋からの情報として、同社のクリスティアン・クリングラー販売担当取締役が販売計画を30万台引き下げたと報じた。そのうち、欧州市場における下方修正が25万台を占めているという。
\『シュピーゲル』誌によると、ドイツではエムデンとツヴィッカウの2工場が生産調整の影響を受けるという。一方、ヴォルフスブルクの本社工場では、9~10月に特別シフトを導入し、「ゴルフ」を増産する。同社は11月に7代目となる新型ゴルフを発売する予定だが、独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、新モデルの発売を前に現行の6代目ゴルフが大幅に値引きされており、受注が増えているという。
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